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2008年5月24日土曜日

スロバキア国立オペラ 日本の文学作品をオペラ化 初演を迎える

 今年の一月、函館で公演をしてくれたスロバキア国立オペラが、地元のバンスカ・ビストリッツアで坂口安吾の小説「桜の森の満開の下」のオペラ初演をしたと、本日の北海道新聞の夕刊で報じられていました。

 いずれは、このオペラで世界公演をしたいとの話も聞いています。日本での初演が函館で、とか実現したら、話題的にも面白い(日本の小説のオペラ化なんてまずありませんし、それが函館で、となったら、それはまた函館にスポットが当てられることになるでしょうし)と思います。

 来年の公演の予定も着々と進行中です。現在、一月の二十五日昼に函館市公民館で、二十六日午後に北斗市での公園を予定しています。二十五日にはレセプションも開催できたら、と考えています。この辺は詳細が定まり次第、改めてお知らせをしたいと思います。

 また、先日、この記事を書いた記者の方に取材を受けています。これから、メディアへの露出も増えていくのかな? …そうなればいいな。そうなるように努力しなくちゃ。

 今日は一旦ご報告まで。

2007年12月6日木曜日

来日メンバーの紹介

 今日は予告通り、来日メンバーの紹介です。詳細なプロフィールは、今回函館、札幌とともに公演をする横浜オペラ週間さんのHPにあるのでそちらをご覧下さい。全員が同国の一流どころであることがご理解いただけるかと。
 ここでは、秋の欧州訪問で、彼らと直接出会ったときのことを交えながらお話をしたいと思います。

 秋の欧州訪問で、スロバキアのバンスカ・ビストリッツィアを訪問したときのことです。そこは、スロバキア中部にある人口九万人ほどの地方都市で同国内に三つある、国立オペラのうちのひとつの拠点です。
 来日するのは、このバンスカ・ビストリッツィアで活動している国立オペラのメンバーです。そこで、僕ら(長年同オペラを日本に招聘している長谷川さんはじめ、福岡の鯖江市での公演を主催されている代表者の方など四人)は、ソプラノのアルズベタ・トルゴヴァさん宅のホームパーティに招かれました。写真はそのときのものです。右の写真は席に付いている方、左から、バリトンのシモンさん、アルズベタさん、ソプラノのカタリナさん、ピアノのマルチナさん、ソプラノのオルガさんです。そして後ろに立っている男性はアルズベタさんのご主人になります。この方は、同国の音楽教育界では著名な方だそうで、これだけでも、同国の音楽界のトップクラスの方々が集合していることになります。ちなみに彼が手にしているビンに入っているのは、自家製のボロヴィチカ(ジンに似たスピリッツ)。
 皆さん、幾度となく来日をされている方々(99年以来行われている日本公演のメンバーは固定されています)ので、ラーメンと餃子が好物だったりするそうです。また、このときは、日本人の僕らのために、テーブルに割り箸を用意してくれていました。今回、主役のダブルキャストを務めるカタリナさんは初めての来日になるそうで、箸を使う僕を見て「箸で食事をするのを初めて見た」と言って驚いてましたが。
 ちなみに、言葉ですが、EUがあるとはいえだれもが英語を話すわけではないようです。ディレクターのホロマダさんやその秘書の方などは英語を話しますが、三十代以降では、共産圏時代の教育を受けていたせいか、あまり英語を話す方はいません。ただ、ほかの国でも、東京で仕事をしていたことがある方でも、フランス語とドイツ語しか話せなかったりするわけで。まぁ、今のヨーロッパでは特に英語、と言わなくても自国語ともう一つくらいヨーロッパの言語を話すことができればなんとかなるような、そんな印象を受けました。
 脱線してしまうと、今のヨーロッパでは人の行き来はほとんど自由ですから、目の前にいる人物が自分と同じ国の同じことばを話せる人かどうかなんて、彼らにしても声を掛けてみなければ解らないわけで。声をかけて、言葉が通じなかったら「じゃぁ、お前は名以後を話すんだ」ってそこから会話が始まるわけです。そんな状況下で向こうの人たちは暮らしていて、それを考えると彼らから見て「国際交流」ってのはなんだろうか、日本とは捉え方が違うんじゃなかろか、とかそう考えてしまうのです。

 こちらの写真はメーンのディナーを終えたあとでの一コマ。画面左の男性が、長谷川さんです。ちなみに、テーブルの上に盛りつけられているケーキはシモンさんお手製だとか。料理もみなさんが分担して作ったそうです。多芸です。
 
 今回は、もう既にほかでみることが出来る、経歴やなんかを紹介するのではなく、敢えて、こういうオペラとは離れた部分での彼らの様子を紹介しました。
 ただ、彼らは国立オペラの一員という国家公務員として、ほとんど毎日のようにオペラやオペレッタのどの公演をしており、求められる実力が発揮できなければ、クビという事態もありえるわけです。そんな競争のなか、磨き抜かれてきた彼らがどのような歌声を披露するのか、興味はありませんか?