2007年11月7日水曜日

初めて海外に出てみて

 はい。将来的には、スロバキアとの国際交流を、なんてブチあげてしまった以上、こういうトピックもあってもいいかも。

 で、僕が実際に観てきた向こうの人たちの様子や感想なんかを書いていきます。
 とあるホテルでの朝食です。宿泊していたらしい三十〜四十代前半の男性が朝食を摂っていました。食事はバイキング形式。並んでいるパン、ハムやヨーグルトなんかをとっていきます。飲み物もポットに入ったコーヒーやお湯の入ったポットにティーバッグが並んでいます。男性はコーヒーをひとくち飲むと、顔色を変えて奥のカウンターに行き、カフェオレを手に帰ってきました。
 ホテルのスタッフらしい女性が男性の元へとくると、男性は文句をまくしたてました。曰く「なんだこのコーヒーは。信じられない濃さだ。狂ってるとしか言いようがない。嘘だと思ったらそこのポットのを飲んでみろ」と。もう、苦虫をかみつぶし切った顔をしているわけです。僕も汲んでいたコーヒーを飲んでみました。ちょっと酷かったです。カップにスプーン五杯くらい入れちゃった、インスタントコーヒーみたいな味がしたわけです。女性もコーヒーを飲んで、思わず「うわ」とか言っちゃうんです。
 と、男性もわざわざ耳に手をあてて、身を乗り出して「もしもし。今、なんて言ったんですかぁ〜」って、もう、トコトン意地悪な聞き方をするんです。僕もあまりに酷いと思ったので、「いや、確かにこのコーヒー、酷いわ」って言ったら、その女性はコーヒーをいれ直してくれましたけどね。
 その後も男性は苦りきった顔をしてました。でも、基本的に親切ないい人なんです。僕に「金払ってサービス受けているんだから、黙ってちゃダメだよ」とか言ってくれたり。「いや、あなたが『コーヒーがまずい』って言っているのを聞いて、飲んでみたら確かにまずかったので、文句を言ったんすよ」ってちゃんと言っておきましたけどね。で、普通だったら(日本人だったら)もう、コーヒーのことは忘れて、気持ちを切り替えている状態なんですけど、いっつまでも眉間に縦じわを寄せていたんですね。食事を終えて出て行くときも「最悪だよ、ココ」みたいな顔をして出て行っちゃいました。
 きっと、今朝のコーヒーの一件だけで、今日一日が「面白くない、最悪の日」になっちゃうんだろーなー、ってな勢いでした。

 なんで、こんなことを書いたかと言えば、先日、某新聞の記事を読んだからです。まぁ、直接のつながりは全くないのですけど。
 その記事はオランダの大学で教鞭を取っている日本人の話でした。
 オランダでは、反日感情が非常に強いそうです。理由は戦時中の捕虜となったオランダ兵士の取り扱いの酷さに起因しているとのことです。記事は、「日本が悪いことをしたんだから、謝罪を続けるべき」という論調でまとめられていました。

 本当にそうでしょうか?
 本当に日本人は、オランダ人に許してもらえるまで、謝罪しなければならないのでしょうか?

 僕個人は「んなこと関係ないじゃん」って言っちゃいます。だって、僕はその当時、捕虜の扱いを決めた帝国軍人ではありませんし、ましてや、当時の有権者でもありません。今、日本に生きている人のほとんどがそうだと思います。
 当時、捕虜になった方々が日本を恨むのは当然だと思います。オランダの兵士で捕虜になったとすれば、そのほとんどが、太平洋戦争初期に捕虜になった方々でしょう。人生の数年間を異国で過ごさねばならなかったのですから。これは、協定を結んで、補償金を払ったからと言ってどうにかなる問題ではありません。だって人生ですよ!? お金や頭を下げてどうにかなるものではないでしょ?

 「人を呪わば穴二つ」っていいますけど、それは日本の格言です。日本人はそれに合わせて気持ちを切り替えますけど、ほかの国の人はどうなんだってことです。

 じゃぁ、どうするのよって話になります。
 僕は、実際にオランダの人とひとりでも多くの日本人が友達になっちゃえばいいんじゃないのって、思っています。なんで日本人が嫌われるのか? その理由のひとつに「日本製品はいっぱいあるけど、日本人はどんなヤツなのか、全く見えない」ってことがあります。
 僕はバイクが好きなので書きますけど片山 敬済はパルコの広告に出たけれど、平忠彦のことを知っている日本人はどれだけいる? ましてや、先日のノリックの死亡事故の扱いはどうだってことです。
 ここにあげた人たちは、日本人として世界GPで名を馳せた人たちです。いわば、国民の英雄、ってことです(サッカー好きのひとには中田選手と同等か、それ以上と言えば解りやすいかな)。でも、肝心の日本人はそんな人たちのことなんてどうでもいいんです。海外と日本をつなぐ役割を果たしている人たちにも係わらず、です。つまり、日本人って海外とのつながりについてそれほど考えていないってことです。
 海外の人たちが日本人についてイラついているのってそういう部分なんだと思います。「俺たちの生活に日本の製品が入り込んでいる。でも、それを作っている日本人ってどんなヤツラなんだ!?」って。
 だから、普通に友達になっちゃえばいいやって思うのです。
 韓国だってスゴイ反日です。でも、一対一で留学生とかと接していると、普通に「ああ、コイツとは友達になれるな」って思います。その上で国対国の思惑とか対外政策とかがあると思うんですよ。
 日本の海外報道を観てると、相手国の方針をまるまる日本国民個人が受け止めなくてはいけない、という論調になっていると感じます。

 今回言いたかったことはふたつ。
 1.「人を恨む」という感情の扱いはその国のひとそれぞれ
 2.個人対個人の関係と国対国の関係は別
 と、そんなトコです。

 かなり挑発的なものになってしまったことは自覚してます。が、今後もおつきあいいただければ幸いです。

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