2007年10月24日水曜日

オペラ観劇をする

 さて、続きです。

 今回の旅行で結局五件のオペラを観てきました。でも、今はその内容について特に語ることはしません。それをやったところで、多くの人が持つであろう「オペラってどんなものなの」って疑問にストレートに答えるものにはならないからです。

 では、今回はどのような話をするかと言えば、オペラ観劇ってどんな人たちがどんな気分で観ているかって部分です。前回「オペラって大衆芸能だ」って書きました。それについて、何故そう判断したのかってトコです。

 とある劇場での風景です。
 エントランスをくぐります。劇場内のロビーはさまざまな人で溢れています。なんか背中が大きく開いたドレスを着たご婦人方や連れのタキシードを着た男性もいます。ここまでは、一般の皆さんが(以前の僕含む)想像される海外のオペラ劇場の様子でしょう。
 でも、更に周囲を見回すと、様相が違ってきます。ダークスーツの一団がいます。よく見ると、詰め襟のシャツをジャケットの下に着込んでいます。牧師さんです。彼らにとってはあのスタイルが正装ですから…、とか思っていると、本当に普通のスーツで歩いてくる人たちもいます。ああ、まぁ、いっつもフルに正装ってわけにもいかないし。とか考えながら、チケットをホールの入り口にいる係員に見せて、席の位置を尋ねます。すると学生でしょうか、若いカップルがいます。姿をよく見ると、男性はGパンにジャージ、女性はまぁデートなのでしょうから、ちょっと小洒落たアクセサリーなんかを身につけていますが、やはりGパン。着飾る人は着飾っていますが、カジュアルな人は普通にいつもの格好です。

 もうひとつ、別の劇場での風景。ホールに入ると、オバチャンばっかりです。服装もフォーマル、というよりは「せっかくだからちょっといい格好してきたのよ」ってくらいのものです。ちょっとよそ行きの格好って言えばいいでしょうか。日本の御夫人方のセンスとそう変わりない服装です。でもそんな中でも、イブニングを着ている正装の方はいるわけで。
 そのとき、僕が観たのは立ち席という奴で、先日情報を頂いた、歌舞伎座の一幕見みたいなものです。ただ、歌舞伎座とちょっと違うのは、幕間でもほかのお客さんと同じようにビュッフェでシャンパンを飲んだりできるわけです。で、そこは基本的にお金のない学生さんなんかが来る場所です。千円くらいで観る事が出来ます。お客さんはやっぱり、カジュアルな装いの方ばかりです。でもやっぱり、イギリスからきた学生さんでしょうか、せっかくだからとスコットランドのナショナルドレスである、スカートで観劇をしている男性もいたりします。

 そんな僕はと言えば、タートルネックに黒のGパン、コール天(コーデュロイって言った方が良いのか)のジャケットに起毛がハゲかかっているラバーソールのモカシンだったりします。ええ、しかも総ユニクロです。
 なんか、お客さんや会場の雰囲気がいくらかでも掴めてもらえましたでしょうか。言いたい事は、オペラ観劇ってそんな気取ったものではない、と言う事です。もちろん、特別な公演であるとか、例外はあるわけですが。

 今日はここまで。
 次回は、観劇している人々の様子です。 

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